設立趣意書

1.趣旨

がん末期の最期を自宅で迎えたいが主治医がいない、脳卒中の回復期リハを終え自宅に帰りたいが主治医がいない、難病のため体が不自由であるが訪問してくれる医師が見つからないなど、多くの患者さんが在宅医療を望みながらも、在宅主治医がなかなか見つからないという現実があります。また開業医にとっても、がん末期等の重症患者を数多くひとりで診るのは心身共に大きな負担です。

医療保険の改定により病院での長期入院が困難になってきたことや、介護保険の普及等により、在宅医療のニーズは、今後ますます増大していくものと予想されます。そこで、在宅医療を希望する患者さんをより多く受け入れるための方法として、在宅医療に熱心な医師が集まり診診連携、病診連携を通じてグループ診療を行うことにより、病院・患者さんに対しては在宅医療の受け皿となり、開業医にとっては相互協力により医師の負担を軽減し、その結果として患者さん側にとって安心して訪問診療を依頼できるシステムを構築しようと考えました。

上記のような趣旨で2008年在宅医療に関心を持ち実践する医師の会、「熊本在宅ドクターネット」を設立し、任意団体として医師をはじめ在宅医療に関わる多くの人と知識・経験を集積し、在宅患者の“生活の質”の向上に努めたいと会員相互の連携を深め、症例検討や講演会など開催し、発表・議論を重ねながら研鑽してまいりました。

さらなる在宅医療の発展に貢献すべく特定非営利活動法人化を行い、さらに公的、非営利の立場より行政や医師会等と協力しながら様々な取り組みを具現化していきます。

2.設立までの経過

①2008年3月25日熊本在宅ドクターネット設立総会(設立趣意書)

②主治医、副主治医制で在宅患者の受け入れを事務局にて開始

③以後年1回の総会、年数回の講演会、勉強会等を開催

④2016年総会にて特定非営利活動法人化を議決し、法人化手続きを開始

                        平成29年1月1日